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日本人の平均余命と夫婦の年齢差を考えれば、たいていの場合、夫が先に他界し、妻は未亡人となって一人でその後も生きていかなければならない。クールにならざるを得ないのも当然だ。それでは夫は何を考えるべきか。後に残す妻の生活を案じるべきなのか。それはそれで大切なことだが、六十歳の時点で、ましてや夫婦ともに健康でまだまだ血気さかんなときに、そこまで本気で考える夫は少ない。将来、子供たちが自分たち夫婦の生活にどう関わってくるのかもわからない。

(参考情報)
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「家族は一つ、夫婦は一心同体」などと考えたところで、けっして将来は見えない。見えるのは「今」だけなのである。しかし、自分のことなら考えられる。定年後、自分はこんなことに挑戦してみたい。こんな家で暮らしたい。万が一、寝たきりになったときはどうするか。できればこんな形で介護を受けたい。死んだらこんな葬式をしてほしい……。そこまで本気で考えることが、結局は妻の将来を考えることにもなる。妻はどんな生活をしたいのか?私の暮らし方との接点は……。そうして、だんだん「二人のワガママ老後住宅」が見えてくるのだ。夫婦はけっして一つではない。どんなに仲のよい夫婦でも、以後はかならず一人になる。「いつまでも夫がいると思うな、以後まで妻がいると思うな」これが、熟年以降の夫婦に必要な心がけである。自分一人になっても自立して暮らせる家。究極的には、それが定年後の理想の住まいではないだろうか。

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