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お金包みと品物は、基本は手渡し

現金、品物などは、時と場合によってあらかじめ渡しておいたほうがよい場合があります。特に品物でお祝いをさしあげる場合、当日いきなり持っていくのは荷物になり、かえって先方にも迷惑をかけることもありますので、できれば前もってお渡ししておくほうがよいでしょう。慶事に現金を贈る場合、先方に着いたら、お祝いの言葉を述べてふくさから出し、先方に向けてさし出します。結婚祝いを贈るときや結納のとき、ヒノキなどよい材質で作られた白木盆(台)を用いたていねいな贈り方があります。その際、白木盆はお金といっしょにさしあげるのが正式。風呂敷やふくさから出したら、盆ごと先方に向けてさし出します。弔事の場合は、訪問してお悔やみを述べてからふくさから出し、拝礼の前に霊前に向けて供えます。告別式の受付で渡す場合もふくさから出し、先方へ向けてさし出します。法要のときも同様です。お金ではなく、品物を渡すときにも、正式にはふくさを用います。品物は進物盆にのせて、ふくさをかけて持参します。このときの盆は正式には白木のもので、塗りの盆はどんなに豪華でも略式になります。品物を渡すときは、下座のほうでふくさをはずし、先方に向きを変えて白木盆ごと渡します。相手が自分より目上の場合は、盆に手を添えたままで渡し、先方が受けとったあとで手を引きます。

ナプキンを首から下げるのはヨーロッパで生まれた

ナプキンを首から下げるのは、昔ヨーロッパで勲章を汚さないために生まれた歴史がありますが、いまはもうその必要はありません。ときどきナプキンをベルトに挟んでいる男性もいますが、膝に広げるのが現代マナーです。ただし、和服の場合は帯に挟み込んでも失礼ではありません。これは、うっかり粗相をして帯を汚してしまわないため。でも、つけ忘れにはくれぐれも注意してください。立ち上がったときに前掛けをかけたようになってしまいます。口元が汚れたときなど、ナプキンで拭くのを躊躇なさる方がよくいらっしゃいます。しかし、自分のハンカチやティッシュペーパーを出して使うほうが、マナー違反なのです。なぜかというと、ホスト側が用意したものが清潔ではないという意味にとられてしまうからです。食事中に口元が気になるときは、折り返した裏側で押さえましょう。また、飲み物をいただく前に、女性は必ず口元をナプキンで拭いてください。こうしておけば、グラスに口紅がベッタリというのも防げます。逆にナプキンにロ紅がつくことを気にする必要は、まったくありません。裏側を使えば汚れた部分は隠れますから、自分の洋服も汚さずにすみます。その他、指を使う料理で指が汚れたときに拭いたり、串焼き料理の串を押さえるときに使ったり、爪楊枝を使うときに口元を隠したりするときにも利用しましょう。ただし、鼻をかまなければならないようなときは、躊躇せずかんでよろしいのですが、そのときは自分のハンカチーフかティッシュペーパーを使うこと。ナプキンは使ってはいけません。

慎重に考えた方がよいこと

昨今の冠婚葬祭マニュアルには、献体、尊厳死、臓器提供などのことがたいへん事務的に書かれている。しかし、遺体の扱いというものは、意外にナーヴァスな問題なのだ。傷ついた遺体を見て、残された人が予想以上に動揺し、辛い思いをすることもある。そう考えると、軽い気持ちで「私が死んだら、からだ中の使えるものはみんなあげてね」などというのはどんなものだろう。また、あとでくわしく述べるけれども、最近は散骨が人気である。が、これも「私が死んだら沖縄の海に散骨にしてね」などと軽い気持ちでいうのはいかがなものだろう。献体や臓器提供は現在の法律では家族の同意が義務づけられているし、散骨は散骨でけっして楽な埋葬法ではなく、残された人に相応の負担を強いる。あなたの死は、あなたの死であって、じつはあなただけの死ではない。死んだ後で「家族がそんな思いをするんだったら、頼むんじゃなかった」と思っても、もう遅いのだ。また、希望のスタイルの葬儀を実現させるためには「生前予約」という方法がある。全国の葬儀社が加盟する全葬連、JA葬やコープ葬などで受け付けている。もちろん生前予約をしても、自分で「来てください」と連絡はできないのだから、後を託す人の了解を取り付け、緊急連絡人として指定しておく必要がある。子どものいない人などには有効な手段だが、「生前予約は葬式の青田買いだ」という批判もある。やはり慎重に考えたい。